夕暮れフェルマータ

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テンカラ釣りの実戦的装備(日帰り釣行の場合)

 まず、どんな渓相の渓に行くのか、について設定しておきましょう。大まかに「日帰り釣行の場合」としましたが、ザイルが必要な渓にザイルなしで行くわけにいきませんから。それでは、今回の記事で「行ったつもり」になる渓の状況を箇条書にします。

  1. 入渓地点近くまで車で入れる。車止めから林道を歩く場合でも、所要時間は多くて2時間程度。
  2. 遡行時(帰路を含む)にザイルが不要な渓。多少の滝場はあっても可。但し、基本的に、帰路は林道や登山道を利用できるものとする。滝は登るのは比較的容易でも下るのは危険な場合が多い。帰路を流れに沿って下る場合は、当然、滝場の難易度は高く見積もらなければならない。
  3. 渡渉には特に技術を要しない渓。基本は小渓。但し、道路からすぐ降りられる里川は別。
  4. 急な増水の心配がない渓。当然ながら、釣行区間はもちろん、上流に雪渓がない渓。
  5. 釣行日の天候が本降りの雨でないこと。テンカラ釣りの場合、雨中はあまり釣果を望めない(小雨は可)。雨具を着てまで釣り上っても期待外れに終わることが多い。

 だいたいこのくらいの条件で、僕なりに必要な装備を書き出します。ちなみに、僕の装備は極めて貧弱です。必要最低限の物しか持ちません。たまに、源流ではない、少し下流の一般的な渓流区間で釣りをしていると、よく完全装備の釣り人から、「素人がこんなところに来たらあかん」と叱られるほどです。ですから、格好から入りたい方はあまり期待しないでください(笑)。

 では参ります。

ウェーディングシューズ

これは沢登り用のスポーティーなものが最適です。いわゆるズボンタイプのウェーダーは今回想定した渓の渓相には向きません。すぐにどこかを破いてしまいます。

②濡れてもよいズボン

水にはジャボジャボ入ります。膝上辺りまでなら平気です。但し、濡れてもすぐ乾く素材がいいですね。さすがにジーパンはNO! 僕は古いジャージです。ポケットに小物を入れるので、ポケットにファスナーが付いていると便利です。ズボンは濡れると下がってくるので、作業ズボンなど、ベルト通しが付いているものも良いですね。ポケットもしっかりついていますし。

上着はやっぱり長袖が基本

滝場や詰めで藪漕ぎをすることもありますし、そうでなくとも、虫に刺されたり、ちょっとした岩角で肌を擦ったりしますので。それから、特に慣れないうちは、テンカラのラインが思わぬ飛び方をして自分の腕を釣り上げることも有り得ます。但し、半袖にもなれるよう、アンダーにはTシャツなどを着ておくと良いでしょう(もっとも、僕は気にせず、下着になって釣りますけど)。

帽子

 これは、正直、面倒で被らないことが多いです。でも、被った方が良いですね。日射病対策もありますが、やっぱりちょっとした落石やダニなどの害虫対策に必要です。

 

あっ、害虫で思い出しましたけど、スズメバチ類には要注意です。黒っぽい服装だと、本当に攻撃的になりますから、絶対に止めましょう。まあ、目立たない服装の方が、釣りには良いのですが、ここはやっぱり安全第一に徹してください。ホント、シャレになりませんから。

 

さて、いよいよ釣り具関連です。

竿 

 テンカラ専用竿が良いでしょう。予備竿も持ちましょう。持ち手の部分は大抵コルクになっていますが、やや細いので、お好みでテニスラケットなどの滑り止め用テープを巻くのも可です。竿は重さよりバランス重視。手元が軽すぎると、支点に不要な力が加わり、却って疲れてしまいます。とにかく振って振って振りまくるのですから。

ライン

 これもお好みですが、僕はフロロカーボンの4号と3号を継いで使うことが多いです。何本か長さを変えたものを用意して持参します。また、フロロカーボンの糸そのものも持っていきます。ラインはその場で簡単に作れます。なお、釣具屋に行くと、テンカラライン専用の仕掛け巻が市販されていて便利です。なお、若干巻きグセがつきますが、両手に目一杯持って伸ばしてやればすぐ取れます。

ハリス

 フライフィッシングでいうところのティペットです。実際、僕はよくフライ用のティペットを使用します。5Xか4Xです。4Xの方が太くて切れにくいですが、丈夫すぎて、枝に引っ掛けた時など、竿が折れそうになることもあります。まあ、これもお好みで。鮎用の先糸もよく使います。こちらの場合は0.8号か1号です。

毛鉤

 自分で巻いたものを毛鉤ケースに入れて持参します。毛鉤ケースは拘れば高価な物もありますが、僕は百均のピルケースで代用しています。里川と違い、何かと落とすので、高価な物はショックが大きいです。まあ、これもお好みで。ちなみに毛鉤は作り置きしているので、基本、不足することはありませんが、若干の余裕を持って10個もあれば良いでしょう。あんまり頻繁に毛鉤を失う場合は、ちょっとご自分の釣行スタイルを見直した方が良いかも知れません。鳥が餌と間違えて飲み込んだりもしますから、使いものにならなくなった毛鉤も可能な限り回収してください。

その他の小物

・ライン等を切る小型のハサミ

軍手  藪漕ぎその他、安全対策として必携

雨具 

 これ、実は大抵持ちません。一定以上の降雨が予想される場合には、釣場の方を変更します。但し、ゴアテックスの雨具なら、防寒にはなります。また、傷んできたら、常時スボンの上に穿く、という選択肢もあります。沢登り用のスパッツと組み合わせて使用すると、膝上まで流れに浸かってもほとんど濡れません。オススメです。

補助ロープ  

 要は短めで細めのザイルです。但し、正式なザイルのように命をかけてはいけません。あくまでも補助として使います。ある程度滝場が見込まれる渓の場合には10m程度のものを持参します。ちょっとした悪場の下りで威力を発揮します。

魚を持ち帰る場合

 釣った魚を持ち帰る場合には魚籠なども必要でしょう。もっとも、僕が魚を持ち帰る場合は、簡易な保冷バッグと保冷剤+スーパーなどのビニール袋で済ませています。ごく稀に大漁だった場合にはリリースしますので、入りきらない魚が袋から顔を出すような事態にはなりません。

渓の中で調理する場合

 日帰りの場合は考えにくいですが、現場で調理する場合には、軽量化がポイントになります。コンロその他、登山用品の専門店に行くと、機能的にも優れた商品が多く並んでいます。一般のキャンプ用品だと、持ち運びの利便性があまり考慮されていない場合が多いので、価格等を含め、総合的に判断して購入してください。

ザック

 これは、登山用のしっかりしたものを用意されることをオススメします。と言っても容量は20〜25リットルくらいでも大丈夫です(大は小を兼ねる、で、もうワンサイズ大きいザックでも良いでしょう)。

 もちろん、帰路、靴を履き替えたい場合などはその限りではありません。チェックすべきポイントは、竿がちゃんと中に入ること。竿の頭がザックから顔を出す事態は避けた方が良いです。竿のみならず、隙間から、いろいろと大切な物が落ちていきます(経験者は語る(^_^;)。雨蓋があるタイプで、雨蓋に収納があると、予備のラインなど、ちょっとした小物を出し入れするのに便利です。

 

 だいたい以上ですが、救急用品をはじめとして、重要なものが漏れている場合も多いと思いますので、リストとしては使用しないでください。あくまで釣行準備のヒントとして考えていただけるとありがたいです。

 

 最後に、おまけで、僕は使用しないものを挙げておきます。

①偏光サングラス

 初期には使っていましたが、せっかく緑豊かな渓に入るのにこれってどうなの? と思うようになり、使わなくなりました。毛鉤を視認するのに効果はありますので、釣果に拘りたい方はどうぞ。

②フィッシングベスト

 フライフィッシャーのベストが有名ですね。僕は使いません。ベストを着て滝場をよじ登るのは辛いですし、テンカラ釣りの仕掛けだけなら、はっきり言って不要です。その代わり、上述したようにファスナー付きのポケットがあるズボンを穿きます。

③タモ

 釣り上げた魚をタモでキャッチするような華麗な技は持ち合わせていません。ただ、本当は持っていった方が良いです。キャッチ & リリースする場合でも、魚になるべく触れず、魚のダメージを低くすることができるからです。折りたたみ式のタモを購入し、しばらく使ってはいたんですが、正直、面倒臭くて…。スミマセン。

 

 以上、異様な長文になりました。最後まで読んでくださった方には少しでも参考になるところがあれば、と切に願います。でないと、申し訳なくて…。

 とにかく、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

 皆様の安全で楽しい釣行をお祈りして、擱筆させていただきます。

 

yuugurefermata.hateblo.jp