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テンカラ毛鉤を巻く! 道具・材料・手順を紹介

無料毛鉤作成講座開催(笑)

 僕はテンカラ釣りしかできないへなちょこ釣師ですが、毛鉤だけは自分で巻いています。というか、毛鉤を投げようと竿を振っても、すぐに背後の木の枝とかに引っ掛けてしまうため、完成品を買っていたのでは、お小遣いがいくらあっても足りんのです。

 そこで、今回は、へなちょこ釣師の僕にもできる毛鉤の巻き方についてご紹介します。まあ、興味のある方はほとんどおられないと思いますし、興味のある方にとっては、写真とかがなくて分かりにくいと思いますけど…。

 あっ、でもでも、最低限必要な道具とか効率的な材料の揃え方については、多少なりとも参考になると思いますので、良かったら目を通してみてください。

  それではさっそく、毛鉤を巻くために必要となる道具&材料を、実際に毛鉤を巻く手順に沿ってご紹介していきたいと思います。なお、毛鉤用の鉤(フック)については、奥が深い(?)ので、記事の最後に取り上げます。

 

バイス

 毛鉤用の鉤(フック)を固定するために使います。価格はピンキリ。お金とこだわりのある方は、どれでもお好きなものをどうぞ。但し、バイスには、机の端に固定するクランプ式と持ち運び可能な(重いですけど)テーブルタイプがあります。毛鉤を巻くスペースを常にしっかり確保できる方はクランプ式でもいいかと思いますが、僕のように、家庭の事情であちらこちらを彷徨いながら毛鉤作りをしなければならないことが想定される場合には、テーブルタイプの方が扱いやすいかも知れませんね。

 注記:主にバイスのイメージを掴んでいただくために掲載しました。バイスのご購入をお考えの際は、使用する環境等も踏まえ、他の製品ともよく比較検討してください。

 

 スレッド、ボビンホルダー、ボビンスレッダー

 毛鉤用の鉤をバイスに固定したら、スレッド(毛鉤巻き用の糸)を巻いていきます。その作業に特化した便利な道具もいろいろと揃っています(ほとんど全てフライフィッシング用)。

 まずはスレッド。ちょっと大きい釣具屋に行けば、フライフィッシングのコーナーに、色や太さもさまざまなスレッドが綺麗なケースに入って売られています。色はともかく、慣れないうちは見当違いの太さの糸を買ってしまって、「なんじゃこりゃあ?」ってことにもなり兼ねないので、ちょっぴり注意が必要です。

 オススメの太さは6/0の表示があるもの。適度な繊細さがあり、強度も手頃で扱いやすいと思います。巻いているうちに幅が広がってきてしまいますが、そういう時は、後述するボビンホルダーごとクルクルっと回してやれば、糸が縒れて巻きやすくなります。

 色についてはいろいろです。あっ、ダジャレじゃありませんよ。スレッドは、これも後述するハックル(毛鉤の存在証明たる鳥の羽)と違ってそれほど高価ではないので、いろいろ試行錯誤されれば良いと思います。

 ただ、先に身も蓋もないことを言ってしまうと、よほど特殊な状況にない限り、魚たちはさほど餌の選り好みをしないので、魚より自分に優しいスレッド選びをしても大丈夫です。要は視認性の良い毛鉤ということですね。これは特にハックル選びの際に注意したいポイントですが、「黒」系はホント見にくいです。

 僕の場合、ボディには派手なオレンジ系を使うことが多いです。フライフィッシングで用いる伝統的なウエットフライ(水中に沈めて使うタイプの毛鉤)に、パートリッジ&オレンジというのがあるんですが、それのテンカラ版ですね。まあ、オレンジと言っても、水に濡れると真っ赤になるので、事実上はパートリッジ&レッドなんですが…。

 但し、一般的にはクリーム色やオリーブ色などが無難でしょう。僕もよく使っていますし、魚の反応もいいですよ。

ティムコ(TIEMCO) UNI 6/0 200yds. ユニスレッド ダークブラウン

ティムコ(TIEMCO) UNI 6/0 200yds. ユニスレッド ダークブラウン

 

 注記:個人的には画像にあるティムコのシリーズをよく使います。画像がダークブラウンなのは、大きな画像がこれしか見つからなかったからです。実際には各色とも購入が可能です。

 

 好みの色のスレッドが巻かれたボビンをボビンホルダーに装着します。装着する際には、ボビンスレッダーを使ってスレッドボビンホルダーの筒に通します…って、何言ってるんだか分かりませんよね。

ボビンスレッダーの商品紹介下に記載した注記もお読みください。

注記:ボビンホルダーは各社から出ています。画像の製品は、ボビンが装着されていて、使い方がイメージしやすいので掲載しました。 

 

アキスコ(AXISCO) ウッドツール ボビンスレッダー

アキスコ(AXISCO) ウッドツール ボビンスレッダー

 

 注記:ボビンスレッダーも各社から出ています。ボビンスレッダーの先端をボビンホルダーのスレッドを通す筒に差し込み、スレッドを引っ掛けて引っ張ることで、筒にスレッドを通します。裁縫で用いる「糸通し」の要領です。

 

ダビング材、ハックル、ハックルプライヤー

 バイスに固定した鉤に、ボビンホルダーにセットしたスレッドを巻きつけていくのですが、この時、スレッドに絡めて、毛鉤のボディを作るのがダビング材です。

 ダビング材フライフィッシングのタックルを扱っている釣具屋なら、いろいろ置いてあるはずです。 

FLY-RITE,INC(フライライトインク) フライライト #42ダークオリーブブラウン

FLY-RITE,INC(フライライトインク) フライライト #42ダークオリーブブラウン

 

 注記:個人的には画像のシリーズをよく使います。各色とも購入可能です。

 

 僕も初めの頃は各色揃えて使っていましたが、だんだん横着になって細い毛糸で代用したり、釣行の合間に収集したゼンマイの綿毛を使ったりするようになりました。

 ゼンマイの綿毛は時間が経つにつれ、焦茶色になるので、視認性にはやや難がありますが、なんと言っても自然素材なので、雰囲気は盛り上がります。

 さあて、いよいよハックルです。これがお高い。品質の良いものだと、軽く一万円を超えてきます!

 本などを読むと、知り合いの農家で飼っている鶏の羽をもらってくる、とかいう方もおられるようですので、何かの伝(つて)がある方はぜひ活用されることをお勧めします。しかし残念なことに、僕は農家にも鳥にも知り合いがいないので、已む無く購入しています。

 但し、あっ、ここからが重要ですよ。

 今回の記事は、ここだけ読めば、あとは読まなくていいです。

 では行きますよぉ。

 

テンカラ用のハックルは、高価なコックネックハックル(雄鶏の首の羽)ではなく、

多少廉価なサドルハックル(雄鶏の腰の羽)で十分…、っていうか、

断然、サドルハックルの方がいい!

 

理由は簡単。

理由その1

 もともとコックネックはドライフライ(水面に浮かせるタイプの毛鉤)用のハックルなので、水面下数センチのところを流して釣るのが基本のテンカラ釣りにはそぐわない。その点、毛質が柔らかいサドルハックルは水中での動きもよく、魚にアピールしやすい。

理由その2

 サドルハックルは毛鉤に適した長さの羽が揃っており、しかも一本一本が長い。したがって、一つ購入すれば数年にわたって使うことができる。

 

 ということで、ハックルを買うなら迷わずサドルハックルを選びましょう。その上で、どんな羽色にするか、それは試行錯誤を楽しんでいただけば良いと思います。

 一応、アドバイスっぽいことを申し上げれば、上述した視認性と見た目のカゲロウらしさのバランスを考えると、白と黒のストライプが美しいグリズリーか、明るめのライトジンジャー少し暗めのバジャー辺りがオススメです。もちろん、お金とこだわりのある方なら、数種類を購入して、状況により使い分けるのも楽しいでしょう。

ティムコ(TIEMCO) METZサドル グリズリー #1 92133 162001092133

ティムコ(TIEMCO) METZサドル グリズリー #1 92133 162001092133

 

注記:主にサドルハックルのイメージを掴んでいただくために掲載しました。サドルハックルのご購入をお考えの際は、他の製品ともよく比較検討してください。ハックルについては、できれば通販ではなく、フライフィッシングの専門店等で実際に手に取ってみてから購入されることをお勧めします。

 

 ちなみに、フックにハックルを巻きつける際には、ハックルプライヤーがあると便利です。サドルハックルは長いので、最初のうちは指でも十分巻いていけますが、短くなってくるとちょっと苦しいです。ハックルを無駄なく使い切るためにも、ハックルプライヤーは持っておいた方が良いでしょう。

ティムコ(TIEMCO) TMC ソフトティップハックルプライヤー S

ティムコ(TIEMCO) TMC ソフトティップハックルプライヤー S

 

 注記:僕自身はずっとこのプライヤーを使用しています。先端部の黄色いソフトティップにより、ハックルの抜けを防止できます。

 

ハーフヒッチャーシザーズ(鋏)

 ダビング材を用いたボディを作り、最後にハックルを巻き止めれば自作毛鉤の完成です。

 フィニッシュ(スレッドでハックルを最終的に固定すること)の仕方については、これもいろいろ方法がありますが、僕は結局、ハーフヒッチャーという簡単な道具で、ハーフヒッチを3〜4回行う方法に落ち着きました。ヘッドセメントと呼ばれる接着剤で仕上げをするのが基本(特にフライフィッシングにおけるフライタイイング=毛鉤巻きの場合)のようですが、僕は使いません。使わなくても、そのために毛鉤が壊れたことはありません。

 なお、ハーフヒチャーは芯を抜いたボールペンなどでも代用できますが、僕が試みた時は、選んだボールペンの先端部の角度が急すぎたことに加え、材質的にもスレッドが滑り易すぎて、あまりうまく行きませんでした。まあ、さほど高価なものでもないですし、一度購入すれば、失くさない限りは一生使えるものですから、買っておいて損はないと思います。

 ちなみに、ウィップフィニッシャーという、よりしっかりフィニッシュできる道具もありますが、使い方がやや複雑です。僕の場合はハーフヒッチャーで不便を感じなかったので、結局、使わずじまいでした。

ティムコ(TIEMCO) TMC ハーフヒッチャー ステンレス S

ティムコ(TIEMCO) TMC ハーフヒッチャー ステンレス S

 

注記:両端の穴の径(大きさ)が異なり、それぞれ、大きめの鉤、小さめの鉤に対応できるようになっています。僕は他社のものを使用していますが、構造はほとんど同じと思われます。

 

 注記:本文にも記載した通り、僕自身は使ったことがありませんが、フライタイイングではこちらの方が王道のようなので、ご紹介をしておきます。こちらも各社から出ています。最近はYouTubeでも使い方を解説した動画が多数アップされているので、さほど苦労することなくマスターできると思います。

 

 それから、シザーズ(鋏)も必要ですね。細かい作業になりますので、それなりにきちんとしたものを。鋏については百均のものは避けた方が良いでしょう。まあ、この記事をここまで読まれた方なら、すでに、お手元には、釣りの仕掛け作りに使うしっかりした鋏をお持ちのことと思います。もちろん普通に釣具屋に売ってます。

ティムコ(TIEMCO) TMC ディアドレッサーシザーズ ステン

ティムコ(TIEMCO) TMC ディアドレッサーシザーズ ステン

 

注記:僕が使用しているのは他社の製品ですが、快適です。ハックルの根元を切ったりするので、いい加減な作りだと、すぐガタが来てそれがストレスになりますし、実際の作業にも支障が生じてしまいます。

 

毛鉤用の鉤(フック)

 これは、ホントに試行錯誤しました。僕はキャッチ&リリースをすることが多いので、基本的には返しのない鉤(バーブレスフック)を用いています。なお、返しが付いた鉤であっても、ラジオペンチなどで返しを潰せば、バーブレスフックとして使うことが可能です。

 僕が実際に使用しているのは、フライフィッシング関係の商品を多く扱うティムコ社のTMC100BL(♯14TMC103BL(♯13といったフックです。

ティムコ(TIEMCO) SMALL PACK TMC103BL #13

ティムコ(TIEMCO) SMALL PACK TMC103BL #13

 

注記:ティムコ社のフックなら、上記の商品も含めて各種購入できるはずです。購入の際は、サイズ違いや個数違いにご注意ください。ちなみに、 商品名にあるBLバーブレスのことです。返しがあるフックを希望される場合には、BLの表記がないものからお選びください

 

 両者ともドライフライ用のフックですが、自然に沈んでくれますし、軽い分、水中での動きも繊細です。TMC100BL軸が長めで、ボディとハックルをバランスよく巻くことができます。一方、TMC103BL鉤がかりが良く、しなやかで、バレにくい印象があります。但し、鉤自体が細いので、毛鉤を巻く際には、気をつけないと軸が曲がってしまいます。

 これまで、さまざまなフックを試しましたし、テンカラ用として販売されている他社のも使ったことがあります。ただ、最終的にバーブレスフックを選択したことや手に入れやすさなどの点から、鉤(フック)については上述の通り、ティムコ製に落ち着いた次第です。

 

 いやあ、思わぬ長文になってしまいました。これ、誰か読んでくれるのかな。もし、読んでくださった方がいたら、本当にありがとうございます。時間の無駄にならなかったらいいのですが…。

 もし分からないことがあったら、コメントで質問してみてください。お答えできることはお答えします。もし、お答えできない場合でも、お答えできないということはちゃんとお答えするつもりです。

 

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