夕暮れフェルマータ

 人生のマジックアワーに振り返る好きな本とか自然とか…。

関ヶ原の戦い当時の関ヶ原の様子は?

当時の関ヶ原は、宿場町 + 農村だった。 現在、公開中の映画「関ヶ原」で描かれている合戦の場面を見ると、だだっ広い原野で戦闘が行われたような印象を持ちますが、実際はどうだったのでしょうか。 実は、関ヶ原の戦いがあった慶長五年(西暦1600年)の関…

関ヶ原の戦いの陣跡に残る「遺構」

関ヶ原古戦場に点在する陣跡碑 慶長五年九月十五日(西暦1600年10月21日)に行われた関ヶ原の戦いの主戦場は、現在の関ケ原町一帯です。 朝から立ち込めていた霧がようやく晴れかけた午前八時、鶴翼の陣で待ち受ける西軍に対し、東軍が攻め込む形で、合戦の…

関ヶ原の戦い 石田三成の敗走路を推理する

関ヶ原の戦いの舞台は… 関ヶ原の戦いと言えば、徳川家康(東軍)と石田三成(西軍)との間で争われた天下分け目の合戦として知られています。 大詰めの舞台となったのは、現在の岐阜県関ケ原町。もちろん、それまでにも各地でさまざまな戦があって、広義の「…

戸口から青水無月の…  小林一茶「青」の三句

小林一茶の新しさ 小林一茶は、宝暦十三年(1763年)の生まれ。享年六十五歳。彼の没後半世紀を経ずして、日本は明治時代を迎えます。 一茶は俳聖松尾芭蕉やその後の与謝蕪村と比較して、ややもすると格下の評価に甘んじている嫌いがありますが、丁寧に読み…

「うつくし」の語義の変遷 及び「美しき」歌の系譜

「うつくし」の語義の変遷 「うつくし」という形容詞には、元々、自分より弱いものを「慈しむ」というニュアンスがありました。『万葉集』で「…妻子見ればめぐし愛(うつく)し…」(巻五800)のように用いられているのが、その例だと言えましょう。 その後、…

「有明や浅間の霧が…」 小林一茶の代表句について考える

小林一茶の代表句と言えば… 一茶の作品は親しみやすく、特に俳句に興味がない方でも、きっと何句かは諳んじることができることと思います。 例を挙げれば、 痩蛙まけるな一茶是(これ)に有(あり) 雀の子そこのけそこのけお馬が通る やれ打つな蠅が手を摺…

バードウォッチング 晩夏の候の密かな楽しみ

八月下旬って、どちらかと言えば、オフシーズン? 野鳥はもちろん四季折々に見られるのですが、やっぱりポイントとなるシーズンというのはあって、ほとんどのカモ類は冬、囀りの美しいオオルリやキビタキ、クロツグミなどは夏、です。 留鳥のカワセミなどは…

テンカラ釣師。九月の釣行、どうしますか?

禁漁間近の渓流釣りは? 近所の神社の森から聞こえる蝉の声が、クマゼミからヒグラシに代わりました。日中の暑さは相変わらずですが、確実に季節は動いているようです。渓流釣りの方も、標高の高い源流を除いて、小休止といったところでしょうか。 さて、九…

「門を出て故人に逢ひぬ…」 与謝蕪村の俳句鑑賞

作品の取捨のこと これは別に蕪村に限ったことではありませんが、同じ題材、同じ主題で、同時に複数の作品が生まれる場合があります。もちろん、表現が異なるのですから、切り取り方やウェイトの置き方に何らかの違いはあるのですが、作った当初はなかなか客…

うつくしやせうじの穴の… 小林一茶の一句鑑賞

「月花や…」 一茶の俳諧観は? 小林一茶については、当ブログで二回ほど取り上げています。その際、彼の生涯について素描しておきました。 一茶は信濃北辺の農家に生まれ、十五の歳に江戸へ奉公に出されました。その後、苦労をして俳諧の宗匠になりますが、…

テンカラ釣り 記録より記憶に残るイワナ・アマゴ・ヤマメのヒットシーン【アマゴ編】

揖斐川水系・源流の釣りと徳山ダム 岐阜県西部に移住してきてからは、揖斐川の支流・源流に通ってきました。揖斐川水系は基本的にアマゴの渓ですが、最源流にはイワナが棲息している渓もあります。 僕が揖斐川の源流に通い始めた頃は、徳山ダムの工事が佳境…

テンカラ釣り 記録より記憶に残るイワナ・アマゴ・ヤマメのヒットシーン【ヤマメ編・本題】

東京時代のホームグラウンド、秋川源流での釣り 東京(八王子市)に住んでいた頃は、地の利もあって、僕のテンカラ釣りのホームグラウンドは秋川(多摩川の支流。上流で北秋川と南秋川に分かれる)でした。 もともと、沢登りから入ったこともあり、僕の釣り…

テンカラ釣り 記録より記憶に残るイワナ・アマゴ・ヤマメのヒットシーン【ヤマメ編・前説】

ヤマメとアマゴ、「陸封」のことなど。 ヤマメはビジュアル的にも大変美しい魚です。特に、体側についた楕円形のパーマーク(幼魚斑)がキュート。地域差が著しいイワナよりは、はるかに統一された容姿を持っています。但し、専門的に見れば、ヤマメにもかな…

テンカラ釣り 記録より記憶に残るイワナ・アマゴ・ヤマメのヒットシーン【イワナ編】

テンカラ釣師の自慢話 〜 まずはタックル紹介 今回は、過去の釣行から、印象的だったヒットシーンを取り上げて書いてみたいと思います。要するに自慢話なんですが、多少なりとも皆様の釣行時の参考になるような記述を心がけますので、どうかお付き合いくださ…

ケリの擬傷と絵本『こちどりのおやこ』のこと

絵本『こちどりのおやこ』のこと 『こちどりのおやこ』は、1968年に福音館書店から「こどものとも」シリーズの一冊として刊行された絵本です。川の中洲で子育てをしていたコチドリが、外敵であるイタチから、擬傷によって雛鳥を守ったエピソードを絵本にした…

ごくごく私的な四季の秀歌選 「秋」編・本題

前回、投稿した記事では、ごくごく私的な四季の秀歌選「秋」編・前説と題して、現代の「歌謡(=ポップスその他)」では、あまり重視されていないように見える「秋歌」の伝統について概説しました。 今日は、前回に引き続き、本題のごくごく私的な秋歌ベスト…

ごくごく私的な四季の秀歌選 「秋」編・前説

現代は「夏歌」全盛の時代 ここで言う「歌」は、基本的にCDその他でリリースされる楽曲です。昔なら「流行歌」「歌謡曲」などとジャンル分けされていたもの。最近では、ロックはもちろん、ヒップホップやダンスミュージックなど、様々なジャンルの音楽がヒッ…

テンカラ釣り番外編「面白うて、やがて寂しきソロキャンプ」

沢屋から釣師へ。稜線、遠のけり(笑) 首都圏に在住していた頃は、毎年、この時期になると、1泊2日のソロキャンプに出かけていました。エリアは主に上越方面で、テンカラ釣りを始めるまでは沢を源頭まで遡って帰ってくるパターンでしたが、釣竿を携えて出…

秋来ぬと目にはさやかに見えねども 『古今集』一首鑑賞

今日は立秋。秋の気配、感じますか? 今日は立秋です。暦の上では今日から秋ということになります。感覚的にはいかがですか。台風5号の接近・上陸があり、心配なところではありますが…。 僕は今、ちょっと訳があって、(自宅では)クーラーのない生活をして…

青山を横切る雲のいちしろく 『万葉集』一首鑑賞

前説:『万葉集』は序詞競演の場 序詞(じょし / じょことば)については、当ブログの過去記事でも取り上げていますので、詳細はそちらに譲りますが、ごく簡単に申しますと、和歌の中の特定の言葉(その歌の主題に関係する大切な言葉であることが多い)を導…

小林一茶を芭蕉・蕪村と比較してみた

芭蕉・蕪村・一茶の俳諧に対する姿勢の特徴 前々回に引き続き、小林一茶について考えます。 小林一茶は生涯に二万句以上の発句を遺しました。俳聖松尾芭蕉は約千句、与謝蕪村は約三千句と言われています。 後付けの感は否めませんが、以下のように考えると妙…

市街地に出没する野生動物たちについて考えた

野生動物出没のニュースとクマの話 最近、野生動物が市街地に現れたというニュースをよく聞きます。統計的なことは調べていませんが、本州に生息するツキノワグマにしても、北海道に棲むエゾヒグマにしても、山菜採りなどで山に入った人が遭遇するケースに加…

小林一茶の人生とその魅力について考える

小林一茶が気になります! 最近、小林一茶のことを考えています。 僕は以前から与謝蕪村が好きで、正直なところ、松尾芭蕉に関してはどうしても「勉強」している感が否めません。それでも、ここ数年で、芭蕉の凄みが何となく理解できるようにはなりました。 …

テンカラ釣り初心の記「あの夏は暑かった!」

アウトドアの夏、テンカラの夏 このところアウトドア系の記事の投稿が続いていますが、子どもたちが夏休みということもあり、世間一般アウトドアシーズンだと思うので、良しとしましょう。 さて、僕は、渓流釣り、しかも和式の毛鉤釣りであるテンカラ釣りし…

沢登りでの「しくじり」を経験者が語ります Part2

前回、同様のタイトルで、沢登り中に起きた「死ぬかと思った」エピソードについてご紹介しましたが、今回はその続編です。 このところ、アウトドアにおける事故がニュースに取り上げられることが増えたように思います。 これは事故そのものが増えたのか、ニ…

沢登りでの「しくじり」を、経験者が語ります!

沢登りのシーズン到来! 沢登り的自己紹介 毎日、暑い日が続きます。沢登りの季節ですね。僕は多少、沢登りをやるんですが、全くの独学で、遡行(山行)もほとんどが単独行です。沢登りでは、不測の事態に陥った場合、一気に致命的な状況を招来する可能性が…

高尾山から陣馬山へ 魅惑のナイト・ハイキング

人間だもの。暗闇が怖いのは当たり前 夜の山を照明なしで歩いたことがありますか? 普段、ショーウインドウや車、街灯など、明るい夜に慣れてしまうと、郊外の暗さに恐怖を覚えることがあります。それでも、田畑の中に人家が点在する地域なら、足元を照らす…

テンカラ釣りの実戦的装備(日帰り釣行の場合)

まず、どんな渓相の渓に行くのか、について設定しておきましょう。大まかに「日帰り釣行の場合」としましたが、ザイルが必要な渓にザイルなしで行くわけにいきませんから。それでは、今回の記事で「行ったつもり」になる渓の状況を箇条書にします。 入渓地点…

与謝蕪村・内藤丈草に共通する魅力、そして作品

俳諧(特に、発句=今でいう俳句)のことを書こうとすると、まず与謝蕪村、それから、芭蕉の弟子の内藤丈草などを取り上げたくなるのは、明らかに僕の個人的な好みが影響しています。 蕪村のこと 蕪村については、俳諧と同時に絵師として活躍し、同時代を生…

藤原定家・西行・与謝蕪村         和歌・俳諧における「無」の美について考える

我が国に伝統的な美感 和歌に限らず、言語芸術においては、実際にそこにないものを「ない」と表現することで文芸上の効果を狙うことがあります。 これは、ファンタジーのような空想の産物を描く、という意味ではありません。なぜなら、当該作品の設定として…